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あの有名人もお忍びで来た!旅の目的地になるレトロ映画館「東座」 

2021 8/26
連載シリーズ 稀人ハンター川内イオの東奔西走記

皆さん、こんにちは! 常識に捉われないアイデアと行動力で「世界を明るく照らす稀な人」を追いかけている、稀人ハンターの川内です。

ここのところ毎週、毎週、同じことを言っていますが、東京は尋常じゃなく暑い! むしろ熱い! こりゃもう外に出ていたら溶けちゃいそうなので、涼しいところに避難しましょう。僕はよく映画館に向かいます。

今はスマホがあれば月々数百円でドラマも映画も観られる時代ですが、僕はあの暗くて広い空間で、普段は食べないポップコーンを口に運びながら大画面で観るのが好きなんです。スマホとかテレビより、圧倒的に没入感がある気がするんですよね。だから、上映中はどっぷりと映画の世界に浸かって、明るくなったら現実世界に戻ってきた感じがしませんか?

どこで映画を観るのかも、ポイントです。今は複数の映画を上映するシネマコンプレックス(シネコン)が主流。シネコンは比較的新しい設備が多く、快適なので僕もよく行きます。でも、昔ながらの映画館も応援したい! なぜなら、長年営業を続けている映画館に行くと、そこ自体がレトロな雰囲気で映画の世界に入り込んだような非日常感が味わるから! ということで、今回は長野県塩尻市にある、県外からも映画ファンが足を運ぶ映画館をご紹介します。

上映前に代表自らが映画を紹介

その映画館は、「東座」といいます。塩尻の商店街の一角に軒を連ねており、ノスタルジックなフォントで「名画 東座」と書かれた黄色の看板が目印。鉄筋コンクリート2階建ての東座は、チケット売り場もロビーも、「老舗」という言葉がふさわしい味のあるたたずまい。さらに劇場の扉を開けると、アンティーク感溢れる座席とスクリーンが目に飛び込んできます。

館内のあらゆるものが年代物で、だけど丁寧に手入れをされて、現役で活躍しています。だからなのか、どこか懐かしい空気のなかで、席に腰掛けてぼんやりしていたら、昭和の時代にタイムスリップしたような気持ちになりました。

通常の映画館では、上映開始を知らせるブザーが鳴ると、照明が落ちて予告編が始まりますが、東座は違います。東座の代表で映画コラムニストの合木こずえさんが、映画の紹介をしてくれるんです。開演前に映画の見どころを紹介する映画館なんて、聞いたことがないでしょう。

長年、映画コラムニストとして活躍しているこずえさんのお話は軽妙かつ明快で、映画への期待がグングン高まります。この名解説は、いつでも聞けるわけではありません。1ヵ月の間に2週間、朝10時と夜20時30分からの2回だけ上映されている「フロムイースト上映会」に限られます。この上映会こそ、県外からもお客さんを引き寄せる東座の目玉企画なのです。

芝居小屋時代の面影を残す東座

「フロムイースト上映会」の成り立ちは、東座の歴史に触れずには伝えられません。東座の前身は、1922年に作られた芝居小屋。時とともにその経営権が移り変わり、松本にあった「演技座」という映画館がオーナーについた際に、そこの社員だったこずえさんの父、茂夫さんが支配人に任命されました。1949年のことです。

茂夫さんはその後独立し、家族で東座の経営にあたるようになりました。まだ芝居小屋の面影を残していた当時の東座は2階が桟敷席で、お客さんは座布団に座ったり、ゴロンと横になったりして映画を観ていたそう。

「2階の桟敷席では、OLのお姉さんたちがいろいろな食べ物を持ってきて、寝転がったりしながら映画を観ていました。お姉さんのところに行くとお菓子をくれたり、遊んでくれたりするので、それが楽しくていつも桟敷席にいましたね」

独断と偏見で惚れ込んだ映画だけ上映

ところが1960年代後半に入り、大衆の娯楽が多様化するにつれて急速に映画人気が陰り始めました。その影響で東座からも客足が遠のき、経営危機に陥った茂夫さんは、やむをえず2階の劇場でピンク映画を上映することを決めました。この決断によって、中学生になっていたこずえさんは、同級生から「ポルノ女優」と揶揄されるなど悔しい思いをしたそうですが、「父の決断は、私と妹を大学に行かせるため」とわかっていたから、心ない視線や言葉を無視しました。

茂夫さんの期待に応えて大学に入学したこずえさんは一時期女優を目指しましたが、23歳で断念。その後は映像関係の企業に就職してバリバリ働いていたそうです。しかし、次第に「自分はいつまでも兵隊のままでいいのか」と疑問が募り、35歳の時に一度、塩尻に帰郷しました。そうして実家の映画館を手伝うようになった時に思いついたのが、フロムイースト上映会。

「私が東京で通っていた単館系の映画館が扱っている映画を東座で上映できるようになったら楽しいかなと思ったんです。自分も観たかったし」

こずえさんの独断と偏見で作品を選ぶフロムイースト上映会

この名前には、「イースト=東座から文化を発信したい」という想いが込められていて、「独断と偏見で、自分が観てほれ込んだ作品しか上映しない」と決めました。1995年のことです。

父・茂夫さんから「誰も知らないような映画を上映しても、商売にならない」と大反対されたり、当時は上映したい映画の配給会社が決めた価格を事前に支払わなければならず、映画の調達にも苦労したこともありました。それでも続けていたら少しずつ注目されるようになり、シネマコラムニストとしてラジオに出たり、新聞にコラムを寄稿したりするようになりました。

内村光良さんの映画に登場

1995年から今も続く上映会は、こずえさんにたくさんの忘れがたい出会いをもたらしました。お笑いコンビ「ウッチャンナンチャン」の内村光良さんは、深夜のドキュメンタリー番組で東座とこずえさんの存在を知って興味を持ち、ひとりで東座を訪れて映画を観たことがあるそうです。それが縁で、内村さんが監督を務めた映画『金メダル男』の主人公は塩尻市出身という設定になり、東座も映画に登場しました。

2016年、「世界ベストレストラン50」の第1位に4度も選ばれたデンマークの名店noma(ノーマ)のドキュメンタリー『ノーマ、世界を変える料理』を上映した時は、こずえさんの発案で、懇意にしている塩尻のフレンチレストランとコラボ。うわさを聞き付けた神戸のフレンチレストランで働くシェフが東座までやってきて、映画を観た後、フレンチを食べに向かったそうです。

映画館とレストランのコラボのなんと魅力的なことか! 上映前の解説もそうですが、人知れぬ名作をキュレーションするだけでなく、最大限に映画を楽しんでもらうために、手を尽くす。それが、東座代表のおもてなしなのです。

取材の際、ふたりのお客さんから話を聞いたのですが、ひとりは車で1時間半ほどかかる伊那市、ひとりは車で40分ほどかかる諏訪から来ているということでした。気持ちはわかります。僕も長野に住んでいたら、常連になります。

映画好きにはたまらない映画館、東座。フロムイースト上映会以外の時間も、世界の選りすぐりの名画が上映されています。塩尻に行った時にはもちろん、近隣に出向いた時も、何度でも再訪したいと思います。

 

稀人ハンターの旅はまだまだ続く――。

 

※この取材は2016年に起こったものです。

 

ACCESS

東座(あずまざ)

長野県塩尻市大門4-4-8

http://www.fromeastcinema.com/

 

 

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この記事を書いた人

川内 イオのアバター 川内 イオ

1979年、千葉生まれ。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追う稀人ハンター。新卒で入社した広告代理店を9ヶ月で退職し、03年よりフリーライターに。06年、バルセロナに移住し、ライターをしながらラテンの生活に浸る。10年に帰国後、2誌の編集部を経て再びフリーランスに。現在は稀人ハンターとして多数のメディアに寄稿するほか、イベント企画も手掛ける。
『農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦 (文春新書)』
『BREAK!「今」を突き破る仕事論(双葉社)』等、著書多数。
ホームページ:http://iokawauchi.com/

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