会報誌「いっぽ」では、各界の識者をお招きし、保健学博士でもある弊社代表 木下弘貴との「健康」をテーマにした対談記事を掲載しております。
2021年4月号では、免疫学の権威である順天堂大学医学部特任教授・奥村 康先生にお越しいただき、「奥村 康先生の健康相談室」と題して、みなさまから寄せられた健康や人生にまつわる悩み・質問に答えていただきました。
今回は、「奥村 康先生の健康相談室 ~特別編~」をお届けします。紙面ではお伝えしきれなかったご相談と、奥村先生からの回答をご紹介しています。
楽しく健康に毎日を過ごすコツを、一緒に探っていきましょう。
Q1.「めんどうくさい」を治すにはどうしたら良いでしょうか?やはり、心の問題でしょうか。(60代・男性)
代表取締役 木下弘貴
めんどうくさくて体が動かせない・・誰しも経験はあるかと思いますが、メンタルの不調に関係はあるのでしょうか?
「めんどうくさい」と思うのは、本来やらなくてはいけないことを自覚している証拠。心が正常な状態であるということなんです。本当に心が疲れているときは、そんな判断もできなくなります。
奥村先生
代表取締役 木下弘貴
なるほど。では、「めんどうくさい」から脱するには、どうしたらいいんでしょうか。
自分を追い詰めたり、無理に治そうとしなくていいんです。めんどうくさいと思ったら、やらなければいい。自然に「やらなきゃ」と思えるようになったときにやればいいんです。心配いりませんよ。
奥村先生
Q2.年齢による疲れがとれません。何か良い方法はありますでしょうか(70代・男性)
代表取締役 木下弘貴
年を取るとなかなか疲れが取れにくくなりますね。
年を取ると眠りが浅くなりやすくなります。そうすると、疲れがなかなか取れません。深い睡眠をとるためには、やはり運動をすること。ちょっときついかな、と思うくらいの強めの運動をしてみましょう。1日7000歩~10000歩くらい歩くと、肉体的に負荷がかかります。その疲労で睡眠が深くなるんです。
奥村先生
代表取締役 木下弘貴
疲れを取るために睡眠をとる、睡眠をとるために運動をして体を疲れさせる。ということですね。
Q3.コロナで精神的にも落ち込み、引きこもりで心身ともにつらい時期がありました。ストレスフルな日々を健康に過ごすための心構えを教えてください。(70代・女性)
代表取締役 木下弘貴
今は同じお悩みを持っている方も多いでしょう。
趣味や自分が興味があること、好きなことに没頭すること。映画でも野球でも、なんでもいいんです。夢中になっているときって、余計なことを考えないでしょう。そんな瞬間が、1日のうちに少しでもあるといいですね。
奥村先生
代表取締役 木下弘貴
カラオケが趣味だけど、コロナ禍で行けなくなってしまったというお便りもきています。
声を出すのは大事なことですね。一緒にお住まいの家族がいらっしゃるといいのですが、カラオケ仲間と電話などで話すとか、家族や友人とおしゃべりするように心がけてみましょう。今はスマホもありますし、少しお酒を飲みながらのテレビ電話などもいいんじゃないですか。密にならないような気晴らし方法に挑戦してみましょう。
奥村先生
Q4.5年ほど前に大病を患いました。今は投薬を続けながら、薬の副作用と戦う毎日です。今後どうなるか心配な毎日です。(50代)
今の薬はほんとうによく効きます。最新の薬の力を信じて、副作用のことはあまり気にしすぎずに続けてみましょう。信じるということは大事なんですよ。どんないい薬を飲んでいても、「大丈夫かな?」と思うともったいないです。
奥村先生
代表取締役 木下弘貴
病気と向き合うための心構えや、アドバイスがあればお願いします。
前向きな気持ちで、悩みすぎないこと。むずかしいときもあるかもしれませんが、これが何より大切です。人間の体には自分で自分を守る力、免疫機能が備わっています。自分の体と薬を信じて、前向きに治療に臨みましょう。「生きるぞ!」という意気込みがあれば大丈夫です。
奥村先生
Q5.充実した幸せな人生を送る難しさに悩んでいます。どうしたらいいでしょうか。(80代・男性)
1日5000歩以上歩きましょう。適度な運動が脳に良い刺激を与えてくれることは、生理学的にも証明されています。軽い運動を継続して行うことで、満足感や達成感も得られます。いちばん手軽にできる、歩くことからはじめてみるのがおすすめです。
奥村先生
代表取締役 木下弘貴
適度な運動は、心の健康にもつながりますね。まずは陽の光を浴びながら歩くことからはじめてみるといいかもしれません。ありがとうございました。
奥村先生への質問は、会報誌「いっぽ」にて募集しております。
健康に関することだけでなく、日々の暮らしや趣味のことなど、お気軽に「皆さまからのお便り」に寄せてお送りください。
奥村 康(おくむら こう)先生 プロフィール
1942年生まれ。千葉大学医学部、同大学院医学研究科終了。順天堂大学医学部免疫学講座教授。
のちに順天堂大学医学部長就任。高松宮賞、日本医師会医学賞など受賞多数。
木下 弘貴(きのした ひろき) プロフィール
1967年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。調剤薬局を開業し、110店舗まで拡大。
東京大学大学院医学系研究科修了。保健学博士。2006年 イマジン・グローバル・ケア株式会社設立。