「人生100年時代」といわれるようになりました。将来設計をする中で、お金の使い方について考える機会が増えたという人も多いでしょう。この記事では、60~70代の幸せなお金の使い道について紹介していきます。
60~70代の人たちの、お金についての意識はどのようになっているのでしょうか?ある調査によると、60~70代で資産形成に取り組んでいる人は、約80%を占めています。内容は、円預金(定期預金)や株式投資、貯蓄性のある保険(年金保険、終身保険、養老保険)など。この世代の人たちが、資産形成や資産運用に積極的なことがわかります。
現役の頃から60代~70代になった時のことを視野に入れて、お金のことに取り組んできた人たちは、現在の暮らしへの幸福度や満足度が高いという結果も出ているんですよ。
旅行、趣味、ネット通販と孫消費
60代~70代の人たちは、どのようなお金の使い方をしているのでしょうか?ある年の60代~70代のお金の使い道をまとめたデータによると、上位3つを占めたのが「旅行」「趣味」「ネット通販」でした。この結果を見ると、自分自身のためにお金を有効に使っていることが伝わってきます。60代~70代は、特に意識していなくても幸せなお金の使い方を知っている人たちなのかもしれません。
幸せなお金の使い方1位・旅行
60代~70代の一年間の出費ランキングで1位となった旅行。費用の平均金額は、一年で約20万円。以前に比べて、1泊あたりの宿泊費が上昇する傾向にあり(いい宿を選択しているため)、団体旅行よりも個人旅行を楽しむ60代~70代が増えているのだそう。
旅行先で多いのは、温泉や神社仏閣をめぐる観光旅行でした。時間の余裕ができた分、自分の行きたいところへ、ゆったりとしたスケジュールを組んで訪ねるのは、ぜいたくで幸せなことですよね。このような旅行を楽しめるのは、健康や時間、気持ちに余裕がある60代~70代ならではの特権なのかもしれません。
幸せなお金の使い方2位・趣味
1位の旅行の次に、60代~70代がお金を多く使っているのが「趣味」。どのような趣味を持つ人が多いのかというと「旅行(特に国内旅行)」、「パソコンやインターネット」、「映画鑑賞」、「ウォーキング」、「音楽鑑賞」などが上位にきています。1ヶ月の間に趣味のために使うお金は、1~2.6万円。趣味に費やす時間は、およそ30~40時間程度となっています。
パソコンやインターネットが2番目という結果は、以前に比べてインターネットの存在が身近になっている影響が考えられます。趣味の日記をブログで書いたりデジカメで撮影した写真を公開したりと、コンピュータやネットワークを活用する人が増えているようです。
友人や家族との連絡手段として、最も活用されているのが「LINE(ライン)」です。気軽にメッセージのやりとりができて、ビデオ通話も簡単。友人や家族から送られてきた写真や動画を見返すのも楽しい時間ですよね。
ほかには、「Facebook(フェイスブック)」「Twitter(ツィッター)」といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用して発信する人も徐々に増えているのだとか。生活を楽しくしてくれるツールや通信技術に費用をかけることも、幸せなお金の使い道のひとつといえそうです。
幸せなお金の使い方3位・ネット通販
60代~70代のお金の使い道の3位はネット通販。「楽天市場」「Amazon(アマゾン)」「Yahoo!(ヤフーショッピング」といったECサイト(インターネット上で商品を売る販売サイトのことで、食品から洋服まで、さまざまな店が出店している)やネットスーパーなどを利用する人が増えているのだとか。
インターネット通販を利用すれば、探していた本の購入も簡単ですし、重量があるミネラルウォーターや米などの食料品も簡単に買えて、玄関まで配達もしてくれます。自宅にいるだけでさまざまな商品が届くネット通販の便利さは、60代~70代の人たちにとっても欠かせないものとなっているようです。
注目される「孫消費(まごしょうひ)」
60代~70代の中には、お孫さんのためにお金を使う人も多いようです。「孫消費」とも呼ばれるお孫さんのためのお金は、平均すると一年で約15万円。一番多かったのが、年間で5万円未満(約30%)。次に10万円〜20万円未満(約25%)、5万円〜10万円未満(約20%)という結果でした。
金額自体は、お孫さんの人数にも違ってきそうですが、中には50万円以上を費やした人も!お孫さんへのプレゼントやお祝いは、最も幸せなお金の使い道といっても過言ではないのかもしれません。
さまざまなデータから、幸せなお金の使い道を考えている60代~70代が多いことがわかりました。お金の使い道については、単身なのか、夫婦のみなのか、子供や孫と同居なのかによっても違ってくるかと思いますが、これからも、自分なりの幸せなお金の使い方をしていければいいですね。